令和5年3月13日、本校体育館にて1・2年生合同で、「年度末探究活動報告会」を実施しました。1年生は「理数探究基礎」、2年生は「総合的な探究の時間」で1年間行ってきた活動の成果発表の機会となります。3学期に入ってこれまで、下の画像のようにクラス内での発表や各学年単位での発表の機会を設けてきました。 今回はこうした事前の活動を経て、評価の高かった活動報告(5件)について、体育館で1・2年生全員に向けて成果発表を行うものです。
最初の発表は2年3組のF班「規格外野菜による食品ロス軽減策」についてでした。実際に捨てられる野菜を使ってクレヨンを作ったという内容。クイズも取り入れた活気ある発表をしてくれました。2番目は、2年5組 9班の「アフリカに届く古着の問題」についての発表でした。発展途上国に送られる古着が過剰になって問題となっていることから、身近な場所での古着の処分や活用に焦点をあてた取組について紹介がありました。 3番目は1年1組 9班の「横断歩道の事故回避」についての発表でした。実際に市内の交通事故多発交差点や近隣の駅前で調査や比較実験を行い、事故の要因についていくつかの仮説を立てて考察していました。私も、人の心理の動きに迫る考察には興味を持ちました。 4番目は、1年5組 9班の「食品ロス×スマホアプリ」と題して、スマホアプリを活用した個人レベルでできる食品ロス軽減についての提案をしてくれました。探究の中で、アプリに求められる機能の改善策についても考えていました。意識的に既存のアプリを使うだけで、一定の効果があることも自ら実験的に体験した事実やアンケート調査から証明してくれました。 最後5番目は、1年1組 4班の「子どものいる家庭の避難支援」についての発表でした。重い避難用品をもって避難所まで移動するのがどれくらい大変なことか実際にやってみた上で、保育園などで被災時の不安について聞き取り調査を行い、被災時のSOSの出し方について考察を進めてきました。私の提案で、この発表会後に地元の柳学区の区政協力委員長様にご来校いただき、発表した4名の生徒たちが直接ご意見を聞く機会を持ちました。 活動報告会の最後は、(株)マイナビの佐治様から講評をいただきました。その中で、「どのグループも仮説に基づいて様々な実験やアンケート調査など、実際に行動を起こしていることが素晴らしかった。一方で、”まとめ”については、課題解決に向けた具体的な提案が欲しかった。そのためには、調査したことで導かれた新たな課題などについて、他者から多くの意見をもらって改善策を繰り返し練り直していくことが必要」といったお話がありました。また、発表については、パワポに動画を入れたり、クイズの場面を入れるなど工夫があったことを褒めていただいた上で、「プレゼンテーションでは、伝えたいことがしっかり相手に伝わることが大切。資料の文字フォントやグラフが見えにくかったり、発表原稿を読み上げるために視線が下がっていたり、話すスピードが速くて聴きとれなかったりすることも多かった。」というご意見もいただきました。次年度は、資料の作成も含めてプレゼンの基礎基本が学べる機会もあると良いと思いました。佐治様、本日はご指導をいただきありがとうございました。(校長)
最終更新日 2023年3月18日